結婚式や披露宴、そして銀婚、金婚、永寿などは、どれも人生に一回きりのもので、当人はもちろん、 親しい友人、先輩、関係者にも、 心をこめて慶祝したい
気持ちが深い。このような美しい友情の発露と、性欲の社会的形式である結婚がないまさって、 一般独特の人間的連帯感が暖かくあふれだす。
ところが招待状を開封すると、どれもこれも感心しない。十九世紀風作文か、式場業者製か、甘味剤でねちゃねちゃの幼稚なものか、巧拙を問うのではない、一生一回きりの慶事に匹敵する創造感覚が乏しすきるのだ。 慶事書状チラシの作成ベ ースは個人個人の 探訪をきちんとやっておくことではないか。二人史の源は個人史であり、これは家庭史、両親史、祖先史にさかのぼり、背景には時代史、地域史もかかわってこよう。二人の人間的な歴史をしっかりつかんで文案を練る、この営みが書状チラシの 出発点ではないか。
参加者にとっての小集会の魅力とは ①知った顔が多い安心感、②小人数なので膝をつき合わした座談や雰囲気が楽しめる、③日頃からの主張や感想が気兼ねなく言えるなどがある。ひと口でいえば、安心感と自由性、楽しい震囲気にひた れる期待感であろう。 特色明示型のチラシ作りが求められる理由もそこにある。 まず、その集いにしかない特色を、第一に押しだすこと。