バラエティに富んだ価格をつける

■30年前のやり方

チラシの価格というのは、ほとんどが9800円、1万9800円、2万9800円というように、9800などで終わることが多い。理由としては、安く感じるから、8は縁起がいい、「○○キュッパー」という語呂がいい、などがあるだろう。

昭和40年代にn小売業が成長したころ、チラシの数もぐんと伸びた。その時に当たったチラシのほとんどが「~98」という価格表示だった。つまり、訳30年ほど前のやり方を、今でもやっているというのが現実なのである。8が縁起がいいというのも変な話で、演技だけで儲かるなら、商売で苦労はしない。キュッパーという語呂合わせにもあまり意味はないだろう。そして、一番いけないのは、周りのチラシがそうなっているから、うちもそうしている、ということ。

販促というのは、他人がやっていないこと、オリジナリティを打ち出すことが、最も大事なはずなのに、なぜか周りと一緒にしてしまう。つまり、チラシについてそんなに深く考えていないのである。以下に価格表示にバラエティを出すためのポイントを挙げてみる。

・5で終わる

9800円が氾濫しているので、9500円とか、1万9500円とか、5にしてみる。簡単なことだが、8よりも安さ感を出すことができるだろう。ファイブプライス宣言などのキャッチコピーと合わせて打ち出すとなおよいだろう。

・999で終わる

1万9800円ではなく、1万9999円のような表現をする。値上げになってはいけないので、新規商品からこのような値付けをしていくとよい。また、他店と比較して高いと思われないために、他店にはない、オリジナル商品から変えていくようにする。

・7で終わる

9700円、1万9700円など、少し安くするのはやりやすい。二番店以下には有効な手段である。