■「人」がお客様を呼ぶ
前述のとおり、集客における要素が、ここ数年で大きく変わろうとしている。繰り返すが、キーワードは「商品+α」である。その+αの一つに人の要素がある。
店のロイヤリティとは、商品の販売を通じてその店の考えを理解したもらったときにはじめて培われる。では、その考えとは、いったい誰が考えるのか。
もちろん人である。
イラストの項で社長・店長・社員の顔をイラスト化していれる話を書いたが、この項では、さらに「全員勢ぞろいしている写真」を入れることをお勧めしたい。
なぜそんなものが必要なのか。理由は3つある。
■初めてでも入りやすいと思ってもらえる。
一つ目は「不安解消」である。
まだ一度も入ったことのない店というのは、みなさんも経験があるだろうが、やはり入りづらい。少しでも入りやすい演出をするためにはそこで働いている人がどんな人なのか、できるだけわかりやすくすることである。
■お店の自信がお客様に伝わる
2つ目は「信頼性」である。
人の特に社員全員の生の顔を出すことにより、「私たちは自信をもって販売しています」というのが伝わる。この地震がお客様の信頼感を勝ち取り、来店、再来店を促すことができる。
また、その店の常連客もこのチラシを見れば、「あ、あの店員さんが載ってるわ」と、きっと喜ぶに違いない。
■自分の仕事に誇りを持てる
3つ目は「社内の一体化」である
私が指導先でこの写真掲載を提案すると、意見が2つに分かれる。面白いからやろう、という派と、恥ずかしいからやりたくないという派である。
なぜ恥ずかしいのかと問い詰めると、ほとんど理由がない。単に出してほしくないというだけである。こういう時、私はその人に「あなたはこの店に勤めていることが恥ずかしいのですか?」と申し上げる。
本当に一体化している会社であれば、自分の仕事に誇りを持ち、楽しく働き、堂々と私はこの会社の社員ですといえるのではないか。チラシに写真が出るのは、ちっとも恥ずかしいことではない。